2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧
星新一ファンには、たまらない一冊。 本書は、大企業社長の御曹司と生まれながら、結局小説家として身を立てたショーショートの天才・星新一の舞台裏の歴史を写真で振り返ったもの。 ・幼少時の家族や実家、暮らしぶり・小学生時代の作文・社長業をやりなが…
ラーメンと言えば「タンポポ」。 この作品で、特に忘れられないのが大友柳太朗がラーメンを食う名場面。 厳格な斯界の重鎮が和食のマナーよろしくラーメンの食べ方を指南するという設定なんですが、 食い進めるうちに心の中のウキウキワクワクが徐々に滲みだ…
ラーメンと言えば思い出すのがこの映画。 小津安二郎の「お茶漬けの味」。 この作品には、サラリーマンの鶴田浩二が深窓の令嬢・津島恵子をお店に連れて行き、ラーメン初体験をさせるシーンがあり、それがとてもいい。 勝手がわからずオズオズ食う津島に鶴田…
最近、ラーメンにもいろいろな種類が出てきて、食えばそれはそれで旨いと思うんだけど、私が一番好きなのは、やはり、化学調味料がたくさん入った、昔ながらのラーメン。 マンガで言えば、「巨人の星」に出てくる「五十番(王貞治の実家)」のラーメンか、「…
「十五少年漂流記で、少年たちが殺しあいになるって話よ」 浪人のときでしょうか、友人のこの一言で、速攻で買って読みました。 ※「蠅の王」 ウィリアム・ ゴールディング 新潮文庫 http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/01802111/introd_id/Xmo46WkWoo6…
これは江戸末期、銀板写真が日本に上陸した当初から幕末までの記念撮影や肖像写真を一冊にまとめたもの。 当時の写真は一種のステイタスでもあったからだと思うけど、被写体となる人物がカメラを思いきり意識しているので、その表情や風情が人それぞれでとて…
林忠彦と言えば、あの有名なルパンでの太宰治や、ゴミの山に囲まれた坂口安吾の書斎姿を撮った人。 その彼が、これからまさに立ち上がろうとしている敗戦直後の昭和日本の姿を撮った写真を集めたものが、この一冊。 ・復員者、引き揚げ者があふれる駅や町・…
閉ざされていた自分の殻を破ったときの不思議な解放感、心地よさというか・・・、 たぶんこれは解脱の快感が描かれている映画なんだろうと思います。 私はこの映画がとても好きです。 設定を簡単に紹介すると 舞台は中国の雲南省のとんでもないへき地。 主人…
コミケやまんだらけなどに行くとマンガ好きの若者たちが集い独特のコミュニティを作って楽しんでいる。 マンガと言っても描くのが好きな人たち、仲間が描いた作品を見るのが好きな人たち、つまり同人マンガの世界だからマンガはマンガでも私の嗜好とは全く接…
外資系企業のクライアントに営業で通っていると一見、社員は皆、生き生き伸び伸びと働いているようだが、どこか底の方に妙な緊張感を感じることがある。 日本企業に勤める私にはそれが何だかピンと来ない部分があったのだがこの本を読んで合点がいった。 本…
北野武の映画は「HANA-BI」前と「HANA-BI」後に分けられる気がする。 ヴェネチア国際映画祭・グランプリ前と後と言ってもいいかもしれない。 私は、グランプリ前の北野武監督作品が好き。(「HANA-BI」以降のことは、哀しいから言わない) 彼のデビュー作、…
今は亡き鴨志田穣のエッセイ集。 挿絵はもちろん、元夫人・西原理恵子が描いているのだがこの本の文章の中身は特に凄かった。 アルコール依存症の末期、飲酒、喀血と救急車、緊急入院・・・と、鴨志田が、まるで自分の身体で人体実験を行っているような内容…
「イントゥ・ザ・ ワイルド」と対極にあるような、作り手(売り手)の意図のわかりやすさ。 こういう映画観て、みんな「元気をもらいました」とか言っちゃうんでしょうね。 でも、面白いです。これはこれでよし。 ※「ガチボーイ」 http://www.go-go-igarashi…
高杉良の小説は実在の会社がモデルというケースが多くしかも主人公のほとんどが仕事に命を賭けている男。 だから、面白い。 早い話が、小説版「プロジェクトX」。 この「燃ゆるとき」は東洋水産がモデルということでわれわれの身近な商品が題材だけに面白さ…
ウィスキーTOPシェアを誇る洋酒メーカーがビール参入で続く赤字補てんのために人気ナンバー1のウィスキーの成分にブレンド用アルコールを混ぜていた・・・。 本書は、そういうことが書かれた小説です。 経済小説は好きでわりと読んでますが門田泰明、相当ヤ…
言葉にすれば 人は、一人ではないということ、人は、周囲に生かされているということ。 でしょうか? ラストの10分間はわが身を振り返る羽目になり、万感迫ります。 ドラマは家族の方にあった。 やられました。 それにしてもウィリアム・ハート、 おいしすぎ…
最近、TSUTAYAでも日活ロマンポルノの復刻DVDが置かれているので「もしかしたら」と思って検索してみたら、やっぱりちゃんと発売されてました。 小川亜佐美の「襲う!!」。 懐かしい・・・。 実はこれ、今を去ること30数年前、高校時代に、みんなで観にいった…
この本は凄い。 表題につながる前半の平成政治家の人物評(酷評)も素晴らしく面白いが、それはホンの序の口でイントロ兼キャッチみたいなもの。 本当に凄いのは最終章だ。 タイトルは 「いかにして日本国はかくもブザマになったか」。 たった60ページ程度…
ひとり暮らしの汚い部屋で吐血と前日食ったカツ丼の滓の中で一人さびしく死んでいるのが発見されたという永井荷風。荷物には巨額の預金が入った貯金通帳があったという。 本書はそんな永井荷風の生前の暮らしぶりを遺品などの写真で追いかけたビジュアルブッ…
不安や悩みの大半は、実は自分の頭の中で作り出している。 こうなったらどうしよう・・・ああいう風に言われたら厭だな・・・みたいに起きてもないことを思い悩んで、今の時間をブルーにするのはやめよう。 毎日はちょっとした気持ちの持ちようで、全然違っ…
緒形拳の印象として、まず思い浮かぶのが濃厚な雄(おす)のにおい、野生動物のにおいだ。 どんな役柄を演じていても演技の根っこの部分から、強烈に「雄」を感じる。こんな俳優はほかにはいない。 中でも「復讐するは我にあり」は強烈だった。 この映画は、…
原田知世は「時をかける少女」の見事なラストシーンとエンドロールで当時の学生たちの胸に永遠のアイドルとして焼き付けられました。 因みに25年後の学生の一人が今はおじさんの私です。 ※「時をかける少女」 監督:大林宣彦 原作:筒井康隆 http://www.yout…
変な人が好きだ。だから格闘家・船木誠勝が気になって仕方ない。 特に、何事にも極端に走り、いろいろやりまくった挙句、最後は自分の中で収拾がつかなくなるところが最高に変で面白い。(天才肌で佐山聡と近いのかもしれない) 本書はそんな船木が自分の身…
この間、深夜の飲み屋で40代後半のオヤジ4人で小〜中・高校生頃のアイドル話で盛り上がった。 あべ静江安西マリア天地真理南沙織山口百恵桜田淳子森昌子キャンディーズ岡田奈々ピンクレディー石野真子 ・ ・ ・いろいろ出たが 最終的に誰が一番可愛かった…
今もこの曲が流れるといろいろな思い出がフラッシュバックして胸が熱くなります。 薬師丸ひろ子は永遠に素晴らしい。 ※「ねらわれた学園」 監督: 大林宣彦 原作:眉村卓 怪演:手塚真 http://www.youtube.com/watch?v=CLMf49YQ-ys ↑大林監督の自主映画8ミリ…
読めば誰もが100%血沸き肉踊ること確実の、一大スペクタクル料理コミック!それが「包丁人味平」。 今も忘れられないのが、カレー将軍が開発した「ブラックカレー」だ。 これがそうだが・・・ ↓ 誰もが一口食べると ↓ こうなる。 うぅ〜、食ってみてぇ!…
一見、典型的な幸せ家族。 しかし実は個人主義の父親、個人主義の母親、個人主義の子供たち、誰一人まともに向き合うことなく、全員が並行でいるから、均衡が保たれているというだけ。 「家族ゲーム」は、ここにお節介で図々しい家庭教師(松田優作)が異物…