2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

良友・悪友

安岡章太郎のエッセイは面白い。ユーモアがありながら、 どこか陰気でエグい感じがするところが好き。 仲間うちで会っているときは、 ニコニコ笑って談笑していながら 後でブログにとんでもないことを書きそうな・・・そんな感じ。 「良友・悪友」は その安…

魔界転生

山田風太郎の最高傑作にして、 キャラクター小説の元祖とも言える作品がコレ! 何せ、設定からして、もの凄い。 幕府転覆を狙う森宗意軒の邪悪忍法「魔界転生」によって、 伝説の剣豪たちが墓場からゾンビとして復活。 幕府を単身守らんとする、柳生十兵衛に…

チーズの肉トロ

と聞いて、 ビビッと反応する方は、 私と同じ山田風太郎の大ファン。 とろけるチーズを牛肉の薄切りで巻き、 七輪か何かで軽く炙って、 にんにく醤油で食す・・・ というこのメニュー、 山田先生が何年間も飽きることなく 毎夜、濃い水割りと一緒に楽しまれ…

幕末太陽傳

川島雄三監督と言えば、外せないのが、この一本。 とにかく、面白い!一度観たら、病みつきになる大傑作。 この作品の何が凄いって、空気感が凄い。 モノクロの画面に、江戸末期の品川宿が現れ、当時生きた人物が実際に息づいている生々しさ。 そこから人が…

洲崎パラダイス 赤信号

川の向こうは遊廓、手前は娑婆。 食い詰めたカップルが仕事を求めて、 洲崎遊郭に流れ着き、 橋を挟んでこっちと向こうで揺れ動く・・・そんな姿を描いた川島雄三の傑作映画。 川の向こうに戻ろうか、戻るまいか・・・ワケありの女を演じる新珠三千代がとて…

セックス障害者たち

「何であんな可愛い娘がAVに?」って思うことってありませんか?これを読むと何となく理由が分かります。 本書は、バクシーシ山下監督が自作の演出裏話をフックに、AV界にしか身の置き所のない奇人変人たち(男優・女優)をこれでもかとばかりに紹介した本。…

谷岡ヤスジ傑作選 天才の証明

何が凄いって、彼の遺した「線」が凄い!!! まさに、イマジネーションの怪物! 谷岡ヤスジの才能は、「漫画」というカテゴリーでは測りきれないのだと思う。 アート好きの方にもぜひ見てもらいたい一冊です。 ※「谷岡ヤスジ傑作選 天才の証明」 実業之日本…

こちら葛飾区亀有公園前派出所

幻の「山止たつひこ」名義の、しかも初版。 すいません、お宝自慢でした。 ※「こちら葛飾区亀有公園前派出所」 http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-874493-3&mode=1

明日の記憶

広告代理店営業マン必見の傑作! 営業を主役にして、 クライアントとの関係を ここまでリアルに描いた映画はほかにないと思う。 ラスト近くの 渡辺謙と香川照之のやりとりは、 地味ながら万感迫る名場面! 泣けます。 ※「明日の記憶」 http://www.ashitanoki…

酒呑みの自己弁護

初めて読んだのは、 まだ全くお酒が飲めなかったときだった。これを読んで、 「酒呑み」にたまらなく憧れた。 今、少し飲めるようになって、 この本がさらに楽しく読めるようになった。 そろそろ日本酒にも挑戦しようかな。 これぞ、 時代を超越した 酒の世…

ぬるぬる燗燗劇場

求道派居酒屋親父が辿り着いた“究極のぬる燗”は、“処女の体で温めた酒”だった・・・! というテーマで描かれる最高にシュールで面白い、連作ドラマ!!! あの大和屋竺が親父役で主演、 しかも 主題歌まで歌い上げるから凄すぎる。 酒好き、映画好きなら必見…

今夜、すべてのバーで

- 「おさまってくれるだろうか。吐いちまわないだろうか」 すこし心配だ。ここ何日も、飲んでは吐きのくりかえしだったのだ。 一口、ふくんでみる。口腔をピリピリさせたあと、酒は細い蛇のように食道をおりていく。だいじょうぶだ。一息で残りを飲んでしま…

たけしードライバー

ビートたけし/北野武の弟子、 秋山見学者の付き人体験記。 金を生むタレントは、 その才能が最大限発揮できるように 周囲から徹底的に保護される。 たけしに限らず、 どんなタレントでも、売れっ子なら皆同じ。その状況を間近で見ると、 厭になるくらい物凄…

何だか1日ずれている

この間から気になっているのですが カレンダーが一日ずれているんですよねぇ。どうにかならないものでしょうか?

自動巻時計の一日

主人公の「おれ」が延々と繰り返す毎日。 朝6時に「カカァ」と起きだしてから、 仕事に出て、帰宅して、 晩飯食ってまた寝るまでの「まる一日」が、「おれ」の主観eyeでたんたんと描かれるだけの小説。 でも、 いつ読んでも とてつもなく新しくて、面白い。 …

ガス人間第一号

これぞ、東宝特撮が生んだ、珠玉の名作! 土屋嘉男と八千草薫の奇形な夫婦の物語。 ラストは、もう・・・、涙なしには観られません。 ※八千草薫っ! http://www.godzillamovies.org/beauties/beauties14.htm ↑究極の人妻!!!!

虹をよぶ拳

空手マンガの元祖というべき作品。 ひ弱なガリ勉中学生・春日牧彦が、 強さに憧れ、実戦空手に入門し、 過酷な運命の中で成長していくという話だが・・・ 物語はまさに波瀾万丈、 血沸き肉踊る面白さ! しかも 登場人物のキャラが多彩で素晴らしい。 (特に…

濃厚民族

濃い有名人の話は面白い。ということで、昨日に続いて、傑作対談本のご紹介! 今度のホスト(著者)は、浅草キッド。 登場するゲストは・・・深作欣二 田原総一朗 山城新伍 テリー伊藤 安岡力也 松井章圭 古舘伊知郎 百瀬博教 石倉三郎 佐々淳行 野村克也 甲…

男気万字固め

吉田豪が、 「男気むんむん」と見込んだ有名人を、 各個撃破でロングインタビューしていった面白本。 登場するのは、・山城新伍 ・ガッツ石松 ・張本勲 ・小林亜星 ・さいとう・たかをの各氏。 「ゲラに赤を入れない」というのを 「男気」の基準とする視点が…

義眼じゃよ

空手 柔道 相撲 ボクシング 柔術 プロレス 合気道 中国拳法 少林寺拳法 日本拳法 喧嘩 レスリング ムエタイ サンボ ・ ・ ・ 世界中の あらゆる格闘技の雄が一堂に会し、 誰が一番強いか決める! 格闘技ファンにとって そんな夢のような話を とてつもないイ…

板垣恵介の格闘士[グラップラー]列伝

中村日出夫、塩田剛三、澤井健一など 伝説の達人がリアルに描かれている 格闘技ファンなら必読の超オモシロ本! 板垣恵介は自身が腕自慢だけに、 格闘技の伝道師としては最高の存在だと思う。 (特に太気拳の結果的道場破りのエピソードは最高です) ※板垣恵…

相棒 -劇場版-

この映画は、「相棒」ファンのためのお祭り。 なので、 右京さん 亀山 伊丹の「特命係の亀山〜っ」 鑑識 角田の「よっ、暇か?」 内村部長 小野田と回転寿司と、たまきさん 美和子 が 映画館で観られただけで大満足です。 (右京さんの ブルブル&「あなたは…

すべては「裸になる」から始まって

AV女優・森下くるみのファーストエッセイ。 キャラは違うけど、 桃井かおりや秋吉久美子的な突出した才能。 この人は、どんどん本を書いた方がよいと思う。 ※「森下くるみの間」 http://blog.livedoor.jp/morisitakurumi/ ↑森下さんのブログ。不思議な人です…

おら、ぱらいそさ行ぐだぁ

傑作マンガを原作に 素材の風合いをそのまま活かし ここまで面白い映画にした例を他に知りません。 これは凄い作品、必見です。 ※「奇談」 http://www.geneon-ent.co.jp/movie/topics/kidan_c.html ※原作「妖怪ハンター 地の巻」より「生命の木」 諸星大二郎…

北海道田舎移住日記

はた万次郎画伯の北海道移住シリーズ第一弾。 ジャンプ専属漫画家であった はた画伯が「えいやっ」とばかり、 単身(+ウッシー1匹)で北海道に移住。廃屋(に近い)家を借りて 田舎暮らしを開始するというコミック・エッセイ。 田舎暮らしは大変だ、 でも…

おかしな男

小林信彦が放送作家時代の思い出を中心に描いた、 「渥美清」のドキュメンタリー・エッセイ。 国民スター「寅さん」の裏側にあった、 人間「渥美清」の素顔が描かれている。 これを読むと コメディアン→TVタレント→役者と スポットライトの下を求めて必死に…

オレとボク -戦地にて-

人気俳優でありながら、 召集令状を受け、 陸軍に入営、 ハルマヘラで終戦を迎えた 池部良の戦争体験記。 たんたんとした独特の文体で 面白おかしく読まされてしまったが、 後で調べて驚いた。 物語の背景・ハルマヘラは実はこういう所。 ↓ http://borneo.we…

童夢

初めて読んだときの衝撃を 何と表現したらよいか・・・ マンガに持っていた固定観念を 木っ端みじんに吹っ飛ばされた一冊。 大友克洋は、この一作で、永遠の存在になった。 ところで、 海外で映画化を 計画しているとの話を聞くが、 やめてもらいたい。 「童…

文人悪食

嵐山光三郎の名著! 「食い意地」を描くことで、 文豪の「人間性」を浮かび上がらせる、という手法は 斬新で、しかも、メチャクチャ面白い! この手法を思い付いた時、 おそらく嵐山光三郎は快哉を叫んだのではなかろうか。 (山口瞳調・語尾だけ) 以下の見…

日本映画史上、最高に旨そうにライスカレーを食べる場面

「新・悪名」の勝新太郎。 これはおまけ。 ※あぁ、同じように感じている人がいるんだなぁと感動したHP http://shanshando.exblog.jp/4046261/ http://summaars.net/shinakumyo.html ↑場面写真はこちらから拝借しました。