2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

けんかえれじい

「高校放浪記」ときたら、次はやっぱコレ。 こちらは 底抜けに明るく、ド派手な、バンカラ喧嘩エンターテイメント。大学時代、たぶん並木座で観たんじゃなかろうか。とてつもなく、面白かった。 何せ、主人公・麒六を巡るキャラクターが立ちまくり!喧嘩の達…

高校放浪記

高校生のときに読んだ本。今は手元にないが、 面白さの記憶だけは鮮烈に残っている。表紙はこれ、角川文庫だった。 優等生だった主人公が、 厳格な父親に反発・反目しているうちに、 自分の喧嘩の強さに目覚め、屈折し、 名うての不良に落ちていくという話。…

ギャンブルレーサー

「やい! カモ南蛮 カモ抜きでよこせ」 「なまけた分だけ人生オレの勝ちだ ザマーミヤガレ ヒッヒッヒッ 」 「あ〜〜〜あ オレはいったい何のために働いてるんだろ…… チクショ〜〜働きたくねえなあ〜〜……」 「ひ〜〜〜〜〜〜っ また千切れた〜〜〜〜」 関優…

阿房列車

内田百輭の名著。 汽車旅の楽しみの全てがここにある。 数々の作家が 憧れて紀行文を書いたが いずれも原典の味わいに近づくことはできなかった。 内田百輭の文章には、 平易でありながら 誰も真似のできない諧謔と気品がある。 出だしの一行から凄い。 文章…

初恋のきた道

言葉では言い表せない、「男の母親への想い」を映画ならではの手法で描いて見せた傑作。 中年男なら号泣必至。 ※「初恋のきた道」 監督:チャン・イーモウ http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=32300 ↑因みに原題は「我的父親母…

サウンド・オブ・ミュージック

私に映画の素晴らしさを教えてくれた作品。 初めて観たのは中学一年生のとき、渋谷パンテオンだった。175分という長尺だったが、観終わった後、 全身に鳥肌が立ち、 腰が抜けたようになり、 そのまま座り続けて2回目を観てしまった。 それからは、 上映して…

大人のための文章法

新書一冊だが要は「文章というのは表現能力やテクニックよりコンテンツの方が大切だ」ということが語られている本。 確かに私たちは人に文章を堪能させたいわけではなくて言いたいことをわかってもらいたいだけなんだもんね。 この人はホントに頭がキレる人…

池波正太郎の銀座日記

映画会社の試写室で試写を見て その後、銀座をぶらぶらして 旨いものを食い軽くお酒を飲み、 夜のおかずを購入して自宅に帰り 晩酌とご飯を食べて仮眠。 深夜起き出して朝まで原稿を書く。 私の憧れです。 ※「池波正太郎の銀座日記」 http://www.shinchosha.…

劇画の星をめざして

貸本時代から活躍し、 さいとうたかをや辰巳よしひろたちと共に 「劇画」を興した佐藤まさあきの自伝。 「影男」などのハードボイルド作品で 巨万の財を築いたかと思えば 事業の失敗・貸本ブームの衰退で一気に凋落、 そしてまた「堕靡泥の星」で復活と 人生…

まっすぐに蹴る

K-1のインサイドストーリー、 石井館長、角田師範や武蔵の舞台裏の姿が 赤裸々に描かれる。 ここまで書いていいのか、と 賛否両論あった本だけど、 マスコミが事業のために 情報を流し、 煙幕を張る今の時代では このくらい書かないと一般に届かないと思う。…

江分利満氏の優雅な生活

山口瞳がサントリーの宣伝マン時代に書いたデビュー作。小説の形態をとってますが 殆ど私小説、エッセイに近い内容で その後の彼の創作スタイルのルーツと言ってもいい作品。 誰もが食うのに精一杯だった時代。 家族まで抱えてしまって、 明日はあるのか??…

ぼくは本屋のおやじさん

ミュージシャン早川義夫は ひところ音楽活動を休止し 今の早川義夫として復活するまでの空白期間、 小さな本屋の店主をやっていた。 この本は、そのころ 彼がただの「本屋のおやじ」として 本屋の日常や裏話を書いた一冊。 南武線・武蔵新城駅の商店街はずれ…

2年D組上杉治

「青春とはなんだ」の頃の高校生像。山松ゆうきち珠玉の名作。 今も40代、50代の男の胸には雨が降る。ざかざんざかざん・・・ ※「山松 Very Best Of Eary Years」山松ゆうきち/青林工藝舎 http://www.seirinkogeisha.com/book/126-2.html ↑探したらベストが…

エラヅヨの殺し屋

この世に博打がある限り、人間に射幸心がある限り、「エラヅヨの殺し屋」の面白さは永遠に不滅です。 山松ゆうきちは天才。 ざかざんざかざん・・・ ※山松ゆうきちの館 http://www.chukai.ne.jp/~agora/room-yamamatsu.htm ↑ほとんどが絶版!!!なぜ???

エースを出せ!

日垣隆は怖い!攻撃職人と言っていいコラムニストだと思う。 世の中をじっと見ていて、 どこかに気に障ること、問題点が見つかると 水面下で徹底的に周辺を調べ尽し 外堀は埋まった、後は本丸だと確信ができた時点でいきなり総攻撃を開始する。 だから、攻撃…

新オフ・ザ・リング

元ファイトの名物編集者「Y編集長」の著書。 新日本プロレスのプロレスラーたちの日常生活を書いたドキュメント。 巡業 普段のレスラーの素顔や生活 などなど、 表舞台の試合ではなく、 裏側の様子が 写真満載で描かれていて、とても楽しい。 もともとは 伊…

死にゆくものへの祈り

ジャック・ヒギンズの作品で最高に好きな一冊。冒険小説の括りで語られるヒギンズだが これは、見事なハードボイルド。 暗殺の現場を 一人の神父に目撃された主人公。カトリックの懺悔のルールを逆手にとって 神父の口を封じるが、 不安が消えても、 彼の心…

雨のみちのく・独居のたのしみ

作家の生活に憧れる。山本周五郎もその一人。 彼の名作は、 「結婚しても一人暮らしをする」 という特殊(?)なライフスタイルから生まれている。「独居のたのしみ」は そんな彼が 自分の日常を具体的に綴ったショートエッセイ。 衣食住、すべてが見事に自…

人生はデーヤモンド

まだ全然売れてなかった時代、 ベニヤ御殿時代の クマさん(篠原勝之)のエッセイ集。 金はなくても、 毎日をとことん楽しく生きる この時代のクマさんは最高に素敵。 出色は 「宴会は突然やってくる」の「ナマコピクルス」の話。 バブルの匂い、ギョーカイ…

八百万の死にざま

ご存じ「マット・スカダー・シリーズ」の最高傑作。 「八百万の死にざま」のマット・スカダーは、女々しさ、苦しみ、悲しみを胸に秘めながらも、じっと口をへの字にして生きている。他人から見たらどんなに無様な生きざまだろうと男の矜持を保って生きている…

SFソードキル

日本人の聖林進出映画は数々あれど、どれか一本選べと言われたら迷わずあげたいのがコレ。藤岡弘の海外デビュー作です。 ★物語はいたってシンプル。 氷漬けで仮死状態で発見された戦国時代の侍が、アメリカの最新医療で、解凍→蘇生させられる。 目が覚めたら…

プロレス暗黒の10年

「週刊ファイト」の元編集長が書いた本。インサイダーからの目線で、 たった10年でなぜプロレスマーケットがここまで凋落したか、 それが書いてあり面白い。 因みに私は、今のプロレスの衰退の原因は、 ミスター高橋本のせいに尽きると思っています。毎週…

出版業界最底辺日記

今、塩山芳明が最高に面白い! 塩山氏は、 エロ漫画雑誌社の下請けの 編集プロダクション社長さん。そして本書は彼の日常編集業務日記。 エロ漫画編集というサブカル臭プンプンの 裏話的面白さもさることながら 彼の日常の 古本・新古本漁り&映画館巡りの様…

企業改革へのCSR実践論

CSRって何のこっちゃ? という私ですので、 普通なら絶対読まない本。 でも、 たまたま某筋から頂いたので、 読んでみたら・・・ これが、とてつもなく面白かった。 そして 驚いた。 実はこの本、 東芝の元CSR担当役員の 体験に基づくノウハウ本なので…

泥鰌庵閑話

ずるずる、くだくだ…という酒飲みに憧れる。 本書は、 そうした酒飲みの代表・滝田ゆうの ドロ酔い日常マンガ。 太田和彦的な居酒屋の嗜み方もいいけど、 やっぱり私は 滝田ゆうの身も蓋もない飲み方に憧れるなぁ。 昭和を強く感じさせる一冊。 繰り返し、繰…

苦心の学友

子供の頃、母から一冊の古本を与えられた。 母が幼少時に疎開先の家庭で 悲しい時、つらい時に 繰り返し読んだ本だと聞かされた。 それが 佐々木邦の「苦心の学友」だった。 いざ読んでみたら、面白くて、 楽しくて、 でもせつなくて、 心が揺さぶられて、 …

刑務所の中

読書の楽しみの一つは、 いろんな世界を疑似体験できることにあると思う。この本なんか、その最たるもの。タイトルが全てを表す実録オモシロ本。 それにしても、 マンガ家って、ビューだね。

3-4x10月

北野武の作品では一番これが好き。 沖縄の空気感×破滅型のアウトロー その世界の中に紛れ込んでしまった普通の青年。 これは、 沖縄やくざ版「不思議の国のアリス」だ。 凄い映画だった。 柳ユーレイとベンガルが素晴らしい!!! 北野武監督の最高傑作です…